総入れ歯のシリコンデンチャーとは2025/11/10(月)
大分市わさだの歯医者、たけお歯科クリニックの院長 武生智です。
今回は、「総入れ歯のシリコンデンチャーとは」についてお話をしていきます。
【目次】
1.シリコンデンチャーとは?
2.従来の総入れ歯との違い
3.シリコンデンチャーの構造と素材の特徴
4.シリコンデンチャーのメリット
5.デメリットと注意点
6.シリコンデンチャーが向いている人
7.治療の流れと費用の目安
8.長持ちさせるためのお手入れ方法
9.まとめ
1.シリコンデンチャーとは?
シリコンデンチャーとは、入れ歯の裏側(歯ぐきと接する面)に柔らかい医療用シリコン素材を貼り付けた入れ歯のことです。
一般的な入れ歯は硬いプラスチック(レジン)で作られており、装着時に歯ぐきへの圧迫感や痛みを感じることがあります。
しかし、シリコンデンチャーは柔らかいクッションのような素材が衝撃を吸収してくれるため、「痛くない・外れにくい・噛みやすい」という特徴があります。
特に総入れ歯の患者さんに人気の高い選択肢です。
2.従来の総入れ歯との違い
従来の総入れ歯は、レジン(硬質プラスチック)で歯ぐきの形に合わせて作られるため、長時間装着すると痛みや違和感を感じやすく、また吸着が弱い場合には外れやすいという欠点がありました。
一方、シリコンデンチャーは歯ぐきと密着する面に柔軟性があるため、動きにフィットして密着性が高く、外れにくいという特徴があります。
特に、歯ぐきの吸収が進んで土手(顎堤)が低くなっている方や、入れ歯の痛みで悩んでいる方に適しています。
3.シリコンデンチャーの構造と素材の特徴
シリコンデンチャーは、
・外側:硬いレジン素材(形を保つための構造)
・内側:柔らかい医療用シリコン(歯ぐきに当たる面)
の二重構造になっています。
使用されるシリコンは医療用グレードで、アレルギー反応が起きにくく、生体適合性に優れています。
この柔らかい層が、噛むときの圧力を分散し、歯ぐきへの負担を軽減してくれます。
さらに、素材の弾力が自然な吸着力を生み出し、吸盤のように歯ぐきにフィットするため、接着剤を使わなくても外れにくいというメリットがあります。
4.シリコンデンチャーのメリット
・痛みが少ない
柔らかい素材がクッションの役割を果たし、歯ぐきにかかる圧力を和らげます。
・外れにくく安定性が高い
吸着力が強く、会話や食事中でもズレにくいのが特徴です。
・噛みやすい・食べやすい
しっかりと固定されるため、硬いものや弾力のある食べ物も噛みやすくなります。
・見た目が自然
透明感のある素材で作製できるため、自然で美しい見た目を保てます。
・金属アレルギーの心配がない
金属を使用しないため、アレルギー体質の方にも安心です。
・発音がしやすい
フィット性が高く、口の中で動かないため、発音時の違和感が少なくなります。
5.デメリットと注意点
・製作費が高い(自費診療)
シリコン部分は特殊加工が必要なため、保険適用外の自費治療となります。
・経年劣化がある
柔らかいシリコンは年月とともに硬化や変色を起こすことがあり、3〜5年ごとに張り替えが必要です。
・お手入れに注意が必要
シリコン部分は汚れがつきやすいため、専用ブラシや洗浄剤でのお手入れが推奨されます。
・熱に弱い
高温(熱湯や電子レンジ)に弱く、変形の原因となるため、熱湯消毒は避けましょう。
6.シリコンデンチャーが向いている人
下記の方にはシリコンデンチャーが向いています。
・入れ歯の痛みや外れやすさに悩んでいる方
・顎の骨が痩せて入れ歯が安定しにくい方
・金属アレルギーがある方
・食事をしっかり楽しみたい方
・長時間入れ歯を装着する必要がある方
特に、従来の入れ歯で「痛くて噛めない」「会話中に外れる」「歯ぐきがすぐ赤くなる」といった悩みを抱える方におすすめです。
7.治療の流れと費用の目安
・カウンセリング・検査
現在の入れ歯の状態や歯ぐきの形を確認します。
・型取り
精密な型を採取し、顎の動きや噛み合わせを分析します。
・試適・調整
仮の入れ歯でフィット感や見た目を確認しながら微調整します。
・完成・装着
最終的なシリコンデンチャーを装着し、使用方法やお手入れ方法を説明します。
・定期メンテナンス
半年~1年ごとの点検で、シリコン部分の状態をチェックします。
・費用の目安は、片顎で20~40万円前後(税込)が一般的です。
(素材・設計・医院によって異なります)
8.長持ちさせるためのお手入れ方法
・毎日の洗浄を欠かさない
専用の義歯ブラシで汚れを落とし、義歯洗浄剤で除菌します。
・乾燥させない
乾燥はシリコンのひび割れの原因になるため、水に浸けて保管しましょう。
・熱湯や漂白剤はNG
変形や劣化を早めるため、40℃以上のお湯は使用しないでください。
・定期的に歯科でチェック
歯ぐきの変化やシリコンの劣化を早期に発見できます。
9.まとめ
シリコンデンチャーは、従来の入れ歯に比べて痛くない・外れにくい・噛みやすいという大きな利点があります。
柔らかいシリコンが歯ぐきに優しくフィットし、快適な装着感を実現します。
一方で、定期的なメンテナンスや費用の面では注意が必要です。
しかし、「入れ歯の痛みから解放されたい」「自然なフィット感で食事を楽しみたい」という方には、非常に満足度の高い治療法です。
たけお歯科クリニックでは、シリコンデンチャーについての相談も行っております。
入れ歯でお悩みの方は、ぜひ一度当院までご相談くださいませ。
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