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インビザラインファーストとインビザラインGOの違い2025/11/07(金)

大分市わさだの歯医者、たけお歯科クリニックの院長 武生智です。

今回は、「インビザラインファーストとインビザラインGOの違い」についてお話をしていきます。

【目次】

1.インビザラインとは？

2.インビザラインファーストとは

3.インビザラインGOとは

4.適応年齢と治療目的の違い

5.治療範囲と装置の特徴の違い

6.治療期間、費用の違い

7.どちらを選ぶべきか？

8.まとめ

1.インビザラインとは？

インビザラインとは、透明なマウスピース型矯正装置を用いた矯正治療で、従来のワイヤー矯正に比べて「目立ちにくく」「取り外しができ」「快適に」歯並びを整えることができる治療法です。

世界100か国以上で1,500万人以上が使用しており、日本でも成人から子どもまで幅広い年代で人気があります。

その中でも、「インビザラインファースト」と「インビザラインGO」は、対象年齢や治療の目的が異なるシリーズとして開発されています。

2.インビザラインファーストとは

インビザラインファースト（Invisalign First）は、6歳～10歳くらいの子ども（乳歯と永久歯が混在している時期）を対象とした小児用インビザラインです。

この時期は「混合歯列期」と呼ばれ、永久歯が生えそろう前の成長発育を利用しながら、歯並びや顎の成長を整えることが可能です。

【特徴】

・成長を考慮した矯正計画が可能

・歯列だけでなく、顎の幅やスペースを広げることができる

・食事や歯磨き時に取り外せるため衛生的

・ワイヤー装置に比べて痛みや違和感が少ない

特に、歯の並ぶスペース不足（叢生）や出っ歯、受け口、交叉咬合などの早期改善に適しています。

3.インビザラインGOとは

インビザラインGO（Invisalign Go）は、成人の部分矯正を目的としたインビザラインシリーズです。

前歯から小臼歯（おおよそ20本の歯）までの範囲で歯並びを整えることを目的としており、全体的な矯正ではなく「見える部分の歯並びを短期間で整えたい」という方に向いています。

【特徴】

・目立たない透明マウスピース

・約5～6か月程度で治療が完了することが多い

・価格がフル矯正よりも安価

・デジタルスキャンで精密に歯列を分析

・ホワイトニングとの併用も可能

前歯の傾き、軽度の歯列不正、矯正後の後戻り修正などに特に適しています。

4.適応年齢と治療目的の違い

比較項目　・インビザラインファースト　　・インビザラインGO

対象年齢　　6～10歳の小児          　　　　　　　　16歳以上の成人

歯列状態　　乳歯＋永久歯の混合歯列　　　　永久歯列

主な目的　　顎の成長誘導・歯列拡大　　　　前歯部の部分矯正・審美改善

使用期間　　6～18か月程度          　　　　　　　　3～6か月程度

通院頻度　　1～2か月に1回         　　　　　　　　1～2か月に1回

インビザラインファーストは「成長期に適した矯正」

インビザラインGOは「成人の審美的部分矯正」と、治療目的がまったく異なります。

5.治療範囲と装置の特徴の違い

【インビザラインファースト】

・歯列拡大が可能：顎の成長を誘導してスペースを作る

・永久歯が生えるスペースを確保できる

・アライナー（マウスピース）は柔らかめでお子さんの歯に優しい設計

【インビザラインGO】

・治療範囲は前歯〜小臼歯まで（奥歯の咬合関係は変えない）

・歯の傾き・ねじれ・隙間などを整える

・成人の生活に合わせた目立たない装置設計

つまり、ファーストは「成長に合わせた基盤づくり」、GOは「すでに生え揃った歯を整える」という位置づけになります。

6 治療期間、費用の違い

項目       　・インビザラインファースト      ・インビザラインGO

治療期間　　約6～18か月             　　　　　　　　　約3～6か月

通院回数　　1～2か月に1回         　　　　　1～2か月に1回

費用相場　　約40～60万円（税込）           　約30～50万円（税込）

保険適用　　自費治療（保険適用外）          　自費治療（保険適用外）

費用はどちらも保険が適用されない自費診療ですが、治療範囲や目的によって異なります。

ファーストは成長期の長期的なサポートが必要なためやや高め、GOは部分矯正で短期間のため比較的安価です。

7. どちらを選ぶべきか？

・お子さんの場合

永久歯が生えそろっていない

顎の成長が気になる

指しゃぶりや口呼吸の癖がある

→ インビザラインファーストがおすすめ

（顎の成長と歯並びの基盤を整えることができます）

・成人の場合

全体ではなく前歯だけを整えたい

結婚式や就職活動など、見た目を早く改善したい

ワイヤー矯正に抵抗がある

→ インビザラインGOがおすすめ

（短期間・目立たず・快適に前歯の歯並びを改善できます）

8.まとめ

インビザラインファーストとインビザラインGOは、同じ「マウスピース矯正」でも、対象年齢も治療目的もまったく異なります。

・インビザラインファースト：成長期の子ども向け。顎の発育をサポートし、将来の歯並びを整える基礎を作る治療。

・インビザラインGO：成人の前歯の部分矯正。短期間で見た目を整えたい方に最適。

どちらも透明で目立たず、快適な矯正ができるという共通のメリットがありますが、「どんな目的で治したいのか」を明確にすることで、最適な治療法を選ぶことができます。

当院では、お子さまから大人の方まで、インビザラインの適応を丁寧に診断し、それぞれに合った最適なプランをご提案しています。

矯正治療について気になる方はぜひお気軽に当院までご相談ください。