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上顎前突とは2025/10/06(月)

大分市わさだの歯医者、たけお歯科クリニックの院長 武生智です。

今回は、「上顎前突とは」お話をしていきます。

 

【目次】

1.上顎前突とはどのような状態か

2.上顎前突の原因

3.上顎前突による影響・リスク

4.診断方法とチェックポイント

5.治療方法の種類

6.治療における年齢別のアプローチ

7.日常生活での注意点

8.まとめ

 

1.上顎前突とはどのような状態か

上顎前突とは、一般的に「出っ歯」と呼ばれる歯科の不正咬合の一つです。

具体的には、上顎の前歯が下顎の前歯より前方に突出している状態を指します。

横から見たときに上の歯列が前に出ていることで、口元のバランスが崩れ、見た目や機能に影響を与えることがあります。

 

上顎前突は、単に歯だけが前に出ている場合と、上顎骨自体が前方に位置している骨格性の場合があります。

この違いによって、治療方法や治療期間が大きく異なるため、正確な診断が重要になります。

 

  1. 上顎前突の原因

上顎前突の原因は大きく分けて遺伝的要因と環境的要因の二つがあります。

 

■遺伝的要因

骨格の成長パターンや顎の大きさは遺伝によって決まることが多く、親や祖父母に上顎前突がある場合、子どもにも同様の傾向が見られることがあります。

 

■環境的要因

・指しゃぶりや舌の癖:長期間の指しゃぶりや舌で前歯を押す癖は、上顎前突を悪化させる原因になります。

 

・口呼吸:鼻呼吸ができず口呼吸になると、舌の位置が低くなり、上顎前突の進行に関与することがあります。

 

・乳歯や永久歯の喪失・歯列不正:早期の乳歯脱落や歯の生え方の乱れも、上顎前突を助長する要因となります。

 

このように、上顎前突は単一の原因だけでなく、複数の要因が重なって発生することが多いです。

 

3.上顎前突による影響・リスク

上顎前突は、見た目の問題だけでなく、健康や日常生活にもさまざまな影響を及ぼします。

 

・審美的影響:出っ歯は口元のバランスを崩し、笑顔や横顔の印象に影響を与えます。特に思春期や成人期にコンプレックスとなることがあります。

 

・口腔機能への影響:咬み合わせが悪くなることで、食べ物を効率よく噛めない

 

・発音が不明瞭になる(特に「サ行」「タ行」など)

 

・口腔内の健康リスク

 

・前歯が突出しているため、外傷を受けやすい

 

・歯磨きが難しく、虫歯や歯周病のリスクが増加

 

・顎関節への影響:重度の上顎前突は顎関節に負担をかけ、顎関節症のリスクを高める場合があります

 

4.診断方法とチェックポイント

上顎前突の診断は、単に見た目だけで判断するのではなく、歯列や骨格の状態を総合的に評価することが必要です。

 

・視診・触診

口元の突出具合、上下の歯列の噛み合わせ、口を閉じたときの前歯の位置を確認します。

 

・レントゲン検査

骨格性の前突かどうか、上下顎の位置関係を確認します。セファロ(頭部X線規格写真)を用いることが多いです。

 

・模型診断

歯列模型を作成し、咬合の状態や歯の傾斜を詳細に評価します。

 

診断により、歯だけの問題か骨格的な問題かが判断でき、治療方針が決まります。

 

  1. 治療方法の種類

上顎前突の治療は、年齢や原因、症状の程度によって方法が異なります。

 

・歯科矯正治療

ブラケット矯正:ワイヤーとブラケットで歯を正しい位置に移動させます。

マウスピース矯正:透明で目立たない装置で歯を段階的に移動します。

 

・外科矯正治療(骨格性の場合)

骨格的に上顎が前方に出ている場合は、顎の骨を外科的に調整する手術が必要なことがあります。

 

・成長期における治療

機能的矯正装置:成長期の子どもであれば、顎の成長を誘導して前突を改善できます。

習慣の改善:指しゃぶりや舌の癖を矯正することで、症状の悪化を防ぎます。

 

6.治療における年齢別のアプローチ

・小児期(6~12歳)

成長期を利用した治療が可能で、機能的矯正装置を用いて歯列と顎のバランスを整えます。

 

・思春期~成人期

歯列矯正や場合によっては外科矯正を組み合わせ、審美性と機能性を改善します。

 

・成人期以降

骨の成長が終わっているため、歯科矯正のみでの改善が困難な場合、外科的治療が必要になることがあります。

 

年齢によって治療期間や装置の選択肢が変わるため、早めの相談が推奨されます。

 

7.日常生活での注意点

上顎前突の方が日常生活で気を付けるべき点は以下です。

 

・歯や口元をぶつけやすいため、スポーツ時はマウスガードの使用を検討

 

・食事や発音に不具合を感じる場合は、矯正相談を早めに行う

 

・指しゃぶりや舌で歯を押す癖は改善する

 

・定期的な歯科検診で虫歯や歯周病を予防する

 

8.まとめ

上顎前突は、見た目の問題だけでなく、咀嚼や発音、口腔の健康に影響を与える不正咬合です。

原因は遺伝的要因や習慣、骨格の成長パターンなど多岐にわたります。

治療方法は歯科矯正、外科矯正、機能的矯正装置など多様で、年齢や原因に応じて最適な方法を選択することが重要です。

早期に歯科医院で相談することで、症状の進行を防ぎ、治療期間や負担を軽減することが可能です。

上顎前突が気になる方は、見た目だけでなく機能面や将来的な健康も考慮して、早めに歯科医師に相談することをおすすめします。

当院では上顎前突の方への矯正治療を行っております。

口元、歯並びが気になる方はお気軽に当院までご来院くださいませ。

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